2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞 入選GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2022
Honorable Mention
Category
場のデザイン
受賞番号
22NHA020016
Title
新富嶽三十六景 -過去と現代を媒介する点在型美術館-
受賞者
水越 永貴(明治大学大学院理工学研究科建築都市学専攻)
作品の概要
本施設は江戸時代、葛飾北斎によって描かれた富嶽三十六景においてその絵が描かれた36のそれぞれの場所に建築を設置することで過去と現代を媒介する点在型美術館です。36のそれぞれの場所には、建築と共にかつての富嶽三十六景の絵が配置されることでビジターは各所の視覚的な変化を体験した上で身体的な変化を体験することができます。
審査委員による評価コメント
富嶽三十六景の富士山の象徴性を分析、エレメントの抽出、設計手段に落とし込んでいるのは面白いと思う。また、過去から変化したものも評価し取り入れている点は現代的な視点であると思う。ただ、富嶽三十六景の分析が、書かれている内容、時代背景では無く、表層的な見方になっている点は残念だと思う。富士山という対象を作る事によって工夫されている演出や美しさではなく、建築そのものが見えてきてしまう。加えて、三十六景あるからこそ完成されるストーリーをもう少し入れても良かったと思う。