2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞 入選GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2022
Honorable Mention
情報のデザイン
22NHA030014
被災地はほんとうに「かわいそうな地域」なのか? -福島県双葉町への同情を問い直し、共感を創出する-
川上 友聖(立命館大学産業社会学部現代社会学科)
宮内 愛音(慶應義塾大学総合政策学部)
木村 美咲(國學院大学文学部日本文学科)
中村 脩吾(一橋大学社会学部社会学科)
牧野 太緒(上智大学外国語学部ロシア語学科)
福島県双葉町は、未曾有の大災害に見舞われ、人的・物的ともに多大なる被害を被った。その結果、避難指示が続き、同情や憐れみをも彷彿させる「”かわいそう”な被災地」という認識が形成されてきた。この認識を双葉町に関わるすべての人のために問い直し、リアルを捉え直すことで、これからの未来を描くためのデザインを施した作品である。
福島県双葉町への「“かわいそう”な被災地」という世間の認識を問い直し、同情を共感に変えようとする試み。その問いの設定こそが本作品の肝である。同情を共感に変えるための手段として実際に渋谷で展示イベントを行い、2日間で764名の来場を達成している。具体的には、現地の様々な生の情報をそのまま伝えるための表現としてインタビューパネルやタイムライン化、現状を自分の目で見ることができるVRツアーなどを実施。今後の更なる展開を期待したい。