2023年度グッドデザイン・ニューホープ賞 優秀賞GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2023
Excellent Award
仕組みのデザイン
23NHA040002
まちに擬態したいAI
坂倉 康太(千葉大学大学院融合理工学府地球環境科学専攻都市環境システムコース)
加藤 優(千葉大学大学院融合理工学府創成工学専攻イメージング科学コース)
羽田 知樹(千葉大学大学院融合理工学府創成工学専攻建築学コース)
人々が持つまちらしさを「よわいAI」を通じて可視化し、都市とAIの関わりを模索した。「よわいAI」とは、会話の不自然さや外見の不完全さなどを通じて、AIが体験者の偏愛や特異な要素を明示化する仕組みを指す。一ヶ月かけて人々のまちらしさを収集し、そのデータを元に街の写真を生成、データの蓄積・可視化をした実践型プロジェクト。
効率や利便性を優先した都市開発により、「まち」は均質化され、人は町に愛着を持たなくなり、人の繋がりも希薄になっている。現代のまちが抱える共通の課題に対して、あえて出来損ないの「よわいAI」が街に擬態しようとする過程で様々な副産物を生み出してゆく。この「よわいAI」は地域を愛する人や繋がりを求めていた人を顕在化し、解決の糸口を創出することに成功している。とにかくこの教科書どおりでは辿り着けない独創的なデザインに多くの可能性を感じた。これが何であるかを解き明かしたい。これぞニューホープ!