2025年度グッドデザイン・ニューホープ賞 入選GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2025
Honorable Mention

場のデザイン
25NHA020004
耕す景 -としまえん再編計画-
Kaiwa Soichi(早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻)
一杉 健洋(早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻)
壹岐 晃成(早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻)
本計画は、防災公園化が予定されるとしまえん跡地に土壌を通じて地域の記憶を継承し、希薄化した地域社会を再生する新たな公園像を提示するものである。30年の定期借地期間を活用し、宅地化農地から発生した土壌を受け入れる「土壌バンク」と単身高齢者向けグループホームを核に、歴史を継承し農体験や交流を誘発する園路と建築を整備する。
縮小の途にあるとは言え江戸期から現在に至るまで都市近郊農業が盛んだった練馬。宅地化、都市化によって失われる地域の文脈を土壌という観点から見つめ、将来的にはその地域固有の土壌ストックが遠い未来のまちづくりに再び生かされるというシナリオには夢がある。練馬でも窪地に位置し、城の土塁や池、プールが掘られては埋められてきたとしまえん跡地はその「土壌バンク」物語の舞台に相応しい。