2025年度グッドデザイン・ニューホープ賞 入選GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2025
Honorable Mention

Category
場のデザイン
受賞番号
25NHA020015
Title
平成新山のふもとで生き続ける島原へ ー溶岩ドーム崩壊という自然現象と共存する今後の安中地区の在り方ー
受賞者
中村 紗也佳(千葉大学大学院園芸学研究科)
作品の概要
雲仙普賢岳の噴火で被災した長崎県島原市には、不安定な溶岩ドーム「平成新山」が今も残る。崩壊に備え築かれた水無川導流堤が地区を分断する中、堤防の嵩上げに頼らず、地域全体で土砂を受け止める新たな土地利用を構想する。現存する田畑に【切り土】【盛り土】を施し、平成新山の崩壊を災害ではなく風景の一部として受け止める未来を描く。
審査委員による評価
まず日本にしかない風景を作りたいという意欲が素晴らしい。普賢岳の火砕流で被災した島原に対する綿密なリサーチの元、災害と共に暮らすためのランドスケープが丁寧に提案されている。提案自体は地味に見えるが、巨大なコンクリート構造物で土砂を防ぐのではなく、切土と石積みを使った盛り土で風景に馴染む方法が提案されている。災害を受け入れ共に生きる為の風景を作ろうとしている素晴らしい提案であると思う。