2025年度グッドデザイン・ニューホープ賞 入選GOOD DESIGN NEW HOPE AWARD 2025
Honorable Mention

場のデザイン
25NHA020024
丸太炉庵
結城 健仁(東京科学大学大学院環境・社会理工学院建築学系)
平松 ありさ(東京科学大学大学院環境・社会理工学院建築学系)
山本 乃依(東京科学大学大学院環境・社会理工学院建築学系)
JaeJin Kim(東京科学大学大学院環境・社会理工学院建築学系)
太田 妃南(東京科学大学大学院環境・社会理工学院建築学系)
黒田 万滉(東京科学大学大学院環境・社会理工学院建築学系)
千葉県の棚田集落で荒廃した森の手入れを始め、その過程で生じる間伐材を活用して、森の中に人の居場所となる小屋を構想した。森林整備・林業・建設を並走して進め、資材の調達から加工・施工までを森の中で行った。人が再び森に足を踏み入れるきっかけを作り、人と森の関係を取り戻す拠点となる。
放置され荒廃した里山に再び立ち入り、里と森の関係を問い直す一連のプロセスはシンプルでありながら、ひとつひとつのアクションはヒューマンスケールを超えない丁寧な活動を繰り返すことで人々に共感の輪を育んで行ったことが伺い知れる。完成したログハウスはその屋根形状が素晴らしく、頂部から降り注ぐ陽光は再生した森に射す日差しを実感させ、中心の焚き場から立ち昇る炎は人の暮らしと共に里山の森が循環していることを実感させてくれる。